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タイトル

平成15年2月24日ー25日
目的  中棚温泉と陶芸

宿泊地 中棚温泉 中棚荘

 事の始まりは、とんぼ玉。元同僚のTさんがとんぼ玉にこり始めて、こんなものなんだ。と私に見せてくれた。私もなにやら興味を持ってしまった。
 そして、とんぼ玉の美術館が安曇野と伊豆高原にあるという。行ってみたいな。私は信州は小諸に行きたい温泉があると、同じ信州だ、それならば行こうと決めたのがまだ暑い頃。
 しかし、同じ信州でも安曇野と小諸は随分と距離がある。車で移動するならば気にならない距離だが、電車で行くとなると、大変だ。
 それならば2泊にして安曇野と小諸に泊まろう。ということになり、日程だけは決めた。
 決めた日程がなぜか真冬の2月。安曇野の知人に連絡をすると、その時期はダイアモンドダストが見られるくらい寒いよ。何を好んでこの寒い時期に来るのか。と半分呆れられた風。それも電車を乗り継いでいくというと、そりゃ大変だと。事の重大さが分からなかった私たちはのんきに年を越した。
 すると雪崩があった安曇野の町がテレビに映し出された。凄い雪だ。同行者はちひろ美術館は冬は休みだという。私は4月になると安曇野ではフェスティバルがあり、弘法市で出会った作家も出展するという。とお互いの情報を交換した結果、今回は小諸の温泉と陶芸という旅に変わったのでした。

安曇野の知人もそれは正解かも知れない。今は寒いだけですよ。と。

 写真をクリックすると、さて何が出てくるでしょう。


2月24日(月曜日)晴れ 雪
軽井沢のホーム ということで、二人の旅は横浜から始まった。
みどりの窓口で切符を買うにもひと騒動。切符一枚買うにも戸惑いアタフタの二人。珍道中の始まりか。
 軽井沢から先のしなの鉄道の切符が買えない。乗換ボタンを押しても選ぶところがないのである。そして、あちらこちらを押して出てきた切符は特急券だけだったりして。乗車券はどこまで買うんだ、なんで小諸はないんだ。あーあ、この歳でもう機械が使えないとなると、将来怖いね。ととりあえず新幹線に乗れる切符は出てきたので、それで東京へ向かうのである。
 たまたま乗った新幹線は上野の次に大宮に止まったら次は軽井沢だという。東京から1時間と8分で軽井沢に着くのです。あの碓氷峠はものの数分で超えていくのです。凄いです新幹線。速すぎます。旅情がないです。お弁当を食べている暇もないです。なのに車窓はいつの間にか雪景色。そして、軽井沢のホームにも雪が…
はりこし定食 しなの鉄道は第三セクター。だから横浜駅では切符が買えなかったのだろうか。まぁ、とにかく無事に小諸までたどり着いた。軽井沢から小諸まで430円也。そして、駅前からタクシーで中棚温泉へ。ここでも雪がチラチラしてきた。
 少し早いけど、旅館の敷地内にあるはりこし亭で昼ご飯とする。
 フロントで受付を済ませて、待っている間に売店などを見ていると、何人かの陶芸作家の作品が展示されている。そしてその中の作品を見て、Tさんが「このお茶碗…」と。
 女将さんの説明で、お昼に食べたあのお茶碗はこのお茶碗と説明される。中棚荘では先生の陶器を使っているというのである。その先生のところで私たちは習えるという。なんとラッキーな、妙な出会いと言うものを感じてしまった。
陶芸作品 宿の女将さんに陶芸の先生の所に連れていってもらう。小諸の町の標高差はすごいという。宿から先生のアトリエまでの差は500メートルだと道中、女将さんが話してくれる。宿のあたりではチラチラ雪で積雪も余りなかったのに、少し登っただけで別世界のような雪景色になってきた。
 宿で陶芸が出来るというので、月曜日に予約したのによくよく案内を見たら第一、三月曜日の夜。あらららら。それでも、陶芸をしたい私たちは、どこか紹介してもらおうと図々しく宿に訪ねたら、宿で教えてくれる先生にスケジュールを聞いていただき教えていただくことになった。
 その陶芸の先生は岡本先生で、なんと鎌倉のご出身だという。そして、翌週には鎌倉で25年目にして初めての作陶展を開くというのです。
 明日から作品を持って鎌倉へ行くという。そんな忙しい時に、私たちのために時間を取っていただき、ありがたいことです。
 講習を始める前に、先生の経歴や陶芸の話をいろいろと聞いて、ますます陶芸に興味を持ってしまった。気さくな先生だった。
 教えていただいた上に、先生に宿まで送ってもらってしまいました。
 泊まったお部屋は、大正館の「藤村の間」2階の角部屋で大正館では一番いい部屋らしい。玄関を入ると、竹で編んだ電灯が妙にいい雰囲気を出していた。
 大正館は古きよき時代の旅館と言う作り。部屋には洗面所は有るが、風呂とトイレはなし。
 部屋にはおこたが有って、床の間もあり、天井が高くて気持ちがいい。
中棚荘玄関
中棚荘の玄関

中棚荘お風呂
中棚荘のお風呂

 一休みして、お風呂に行く。
大正館からは少し遠い。大正館の玄関を出て、本館の玄関に入り、長い廊下を歩いて、外の階段を登っていく。途中に東屋の休憩所が有るのには、うなずける。
 脱衣場は畳敷き。そして、脱衣場と浴場に仕切がないのは、野沢温泉を思い出した。
 お待ちかねの夕食。夕食は広間でいただきす。何人かのグループだと、個室なのかな。おばさま達6人ほどが、楽しくお話ししながら隣の部屋に入っていきました。
 食前酒に藤村にごり酒原酒をいただき、私ひとり地ビールもいただきました。
 どれも美味しくいただきました。
地ビール

2月25日(火)晴れ
 朝から天気がよい。昨夜は窓の外に何かが来ていたらしいけど、怖くて見られなかった。いったい何が私たちの部屋を尋ねて来ていたのだろうか。
 朝風呂にはいり、朝食でお腹が一杯になった。満足な1泊であった。また来たいと思う宿。
大手門 宿から、駅まではずーっと上り坂。本当に小諸は斜めな土地なのね。と話しながら17分程で駅にたどり着く。ロッカーに荷物を預けて、いざ小諸探索。
 小諸の待ちも城下町。町屋作りの家が有る。北国街道沿いは江戸時代から建物がまだ残っているという。
 マックもチェーンのコーヒー屋もないこの町は何か親しみを感じる町。懐かしさを感じる町。
ほんまち町屋館 どこの博物館にはいるのにもお金がかかるね。とブラブラと歩いていると、「ほんまち町屋館」無料なるものを見つけた。一歩中に入ってみると、ボランティアのおじさんがいろいろと細かく説明をしてくれる。
 ここは元は味噌醤油の醸造の商家。人が何十人も入ってしまいそうな樽が有ったり、醤油を造る船が有ったり。当時の道具を展示していた。
 相続税を物納された建物で、市が商家作りをそのままにして、イベント会場や会議室を造り、小諸の名産物の直売もするらしい。
 平日のせいか、本当にいろいろと親切に説明していただいた。
 信州と言えばお味噌。と言うことで、地元の味噌屋を探して入ってみたら、なんと全国展開をしている店だった。なんか見たことのあるラベルだなあ。と思ったのでした。大手メーカーでなくても、全国展開して頑張っているお店は有るんですね。なんかエールを送りたくなりました。
 でも、せっかく来たのだから私の地元では買えない小諸地元バージョンの味噌を買いました。
 歩き疲れたので、コーヒー屋さんを見つけて入ったのだが、妙なコーヒー屋。メニューはコーヒーしかないのだ。豆は売っていたが。そして、そのコーヒーもアイスコーヒーを作るように一度に作ってポットに入れてしまう。
 それをもう一度温めてからお客さんに提供するのだ。それを見ていたら、風味は大丈夫だろうか。と思っていたが、飲んでみたら予想外の美味しさだった。
 さあ、これで小諸の町ともお別れ。今日は天気もよかったし、親切なおじさんのお話で小諸の事もよくわかったので、なかなかの1日だった。
 宿の女将も親切だったし、陶芸の先生もボランティアのおじさんも。この町で出会った人たちはみんな心が温かいのだろうか。いい感じの人たちだった。
 妙に小諸の町が気に入ってしまった。また、陶芸もならいに来たいし、夫にもこの町を見せたいと思ったのでした。
 お付き合いありがとうございました。誤字脱字に気付いたときには直していきます。m(__)m
おしまい。H15.5.6