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チェコ&ドイツ acha初外人になる

    日程  平成15年10月17日−26日
    宿泊地  フランクフルト、プラハ、ミュンヘン、ケルン、ロンドン

 日本全国を回ってからじゃないと海外には出ない。とかたくなになっていた私もついに海外に出る時が来ました。
 退職記念の旅でも有ります。10日間はいろいろな事が有りました。アルファベットアレルギーの私が海外に行くのですから、そりゃ大変です。英語のAも定かでないのに、入国審査で何を聞かれるのかも、行く国の勉強もほとんどしないままに旅立ちました。
 フランクフルトの入国では、せっかく買った「初めての海外旅行」って本をもっとまじめに読んで行けば良かった。と思いました。
 入国審査では日本人はほとんど聞かれないよ。なんて言う夫の言葉を信じた私は愚か者でした。
 まあ、とにかく無事に帰って来て良かった良かったと自分で思う私であります。
 今回は初めての渡航でも有り、いろいろ書きたい事が有りますので、写真と紀行文は別のところにしました。
 随所随所でリンクもさせています。くだらない文章は読みたくないと言う方にも、写真だけでも十分に楽しめるようにしました。写真をクリックすると、写真集に飛びます。
 それでは、achaの初めての外人体験をお楽しみ下さい。
 
 あまりに長くて出来上がらないので、連載にしました。


10月16日   準備
 旅立ちの日が近付いてくれば来る程、体調は悪くなる。旅立ちを拒否しているのか。
お腹が痛かったり、不調感が襲う。行けるのだろうかと不安がよぎるが、とにかく行くしかないのだ。今までの経験でも、行けばどうにかなる事はわかっている。判ってはいるが今回は11時間ノンスットップで途中下車なしの飛行機、不安は高ぶる。
  それでも荷造り。友達からスーツケースも借りてみたのに、大きすぎる。こんなのに荷物を詰め込んだら、とてもじゃないけど持てない。石畳だよ、判ってる?みたいな事を夫に言われたのだ。
 とにかくどのくらいの荷物になるか、出してみよう。っと。そして、我が家に有った二つのバックに入れてみた。
 いつもの旅は我が家では、二人で別々の荷物。今回は混ぜて二つ。


10月17日 いよいよ出国
 ついに初渡航の日がやって来た。昨日程の不調ではないけどまだ万全ではない。胃の調子がいまいち。しかし、回復状況では有るので良かった。なんとかいけそうだ。
 13時の便なので9時頃に出かける。10日間もいないのだから、家の中を点検。  植木に水をやり、冷蔵庫の中の点検。腐りくそうな物はもう出してあるけど、やっぱり心配。電源コードは抜けるところは全て抜いて、熱帯魚にも長期の餌をやる。お風呂まで掃除した。ベランダも点検。
 品川から9時50分の成田エキスプレス(NEX)に乗る。初めて乗った。荷物入れが飛行機のようだった。もうここから飛行機の旅の雰囲気を味わう。
 2時間で成田に着く。やっぱり速い速い。昨日送った荷物を空港で受け取る。ハードケースのスーツケースは日本人だけって聞いた事が有るけど、ここにはそのハードケースが山ほどになっている。 しかし、ひとりであんなに荷物を持って行くのね。それに比べて私たちの荷物は少ない。
 手荷物検査も出国手続きも無事終了。さて、今回はなんとファーストクラス(F)に搭乗。初渡航がFなんてなんと贅沢な事でしょう。正規の料金だと150万円だと言う。驚きの金額。どこをどうはたいたらそんなお金が我が家にあるのでしょう。有るわけは有りません。
 私の航空券はただです。なんとマイルなんです。マイルがビジネスクラスに乗れるくらい有ったのです。それをランクアップの権利を使ってFに搭乗となったのです。  私はエコノミーからビジネスクラスにアップグレードで十分だと思ったのですが、こんな事は一生に一度あるかないかのチャンスだからFで行きたいと言う夫であった。

 人に言うと、初渡航がFで行くなんて贅沢すぎるよ。うらやましいけど。YCになんて乗れなくなるよ。

 Fのラウンジに行くと、やっぱりサクララウンジとは雰囲気が違う。あるものも、ケーキ、サンドイッチ、お寿司、おせんべと種類が豊富。いずれも一口サイズ。飲み物の種類も多いようだ。それにおしぼりも届けてくれるし、オーダーも取ってくれるのだ。違うな。とぼそっというと、それは差をつけませんと。と言われてしまった。
 それにしてもロンドン便が行ってからは私たちだけ。他にお客さまはいないのだ。なんか落ち着かない気分で、軽くサンドイッチとお寿司とコーヒーをいただく。  搭乗時間が迫ってくると心臓がドキドキして来た。緊張感。今までの不調が遠ざかり心臓が高鳴って来た。どうしたんだろう。  やっぱり昨日までの不調は11時間も飛行機の乗りたくないって身体が拒否していたんだろうか。

いざ、ファーストクラス

 12時40分に搭乗案内が有ったので、ラウンジを出て行くとA66の搭乗口の遠い事遠い事。全然着かない。小走りになって歩いて行く。  やっとたどり着いてエレベーターを降りて行くと、もう最後だったらしくて降りた瞬間に「○○さまですね」と名前を呼ばれてしまった。おほほ。
 席に着くと前のポケットに手が届かないくらいに広い。席に着いたらドキドキしていた胸も落ち着いて来た
 12人席になんと4人しかいない。担当スチュワーデスは3人だと言う。すごい。後の二人はおじさま風でFには乗り馴れている感じ。こんなに席が有るのになぜか同じ並びに一人の方は座っている。もう一人は私たちの後ろ。
 そりゃこっちはお上りさんで、身分不相応なF客よ。ハイテンションは許してね。あんまり冷たい目で見ないでね。
 13時15分 離陸。ついに旅立ち。11時間10分のフライトが始まったのだ。体調には不安は残るもののなんとかなるだろう。開き直りの精神さ。
 成田のネット友達が地上から手を振ってくれるはずだからと、窓を覗き込むが窓が遠い。思いっきり胴を伸ばして眼下を見つめるが、いったいどっちの方向なんだか。
  場所を地図で確認するなり、方向だけでも聞いておけば良かったと後悔。どこかで手を振ってくれているヒロチャンに愛子様のように手を振る私であった。成田って団地が一杯あるののね。風向きに寄ってはうるさいだろうな。などとも思うのであった。
 あっという間に日光か。山が紅葉しているのがわかる。10分もすると東北の山で紅葉してますよと、スチュワーデスさんが教えてくれる。
 ウエルカムドリンクを飲んだりしているうちに飛行機は30分程で新潟から日本海に抜けて眼下は海一色になった。いよいよ大陸横断だ。

機内食
 14時過ぎ。飲み物が来たりお絞りが来たりと出入りが激しい。気持ちが落ち着く暇もなく機内食が始まった。
 私は体調不良でも有り胃の調子がいまいちなので、和食をチョイス。お飲み物はと言われて、日本酒の美味しそうなのが揃っていたけど、昨日まで不調で固形物はさっきのサンドイッチが初めてだったので、悔しいけどお茶にした。
 和食をチョイスしてもキャビアをつけてくれました。こんなに塩っぱいものなのね。昔々コックのおじが食べさせてくれた缶のキャビアとはやっぱり味が違うのだろうか。
 隣ではワインを試飲会のように順番にもらっている。私も一口飲ませてもらうがやっぱりいいや、って感じ。本当に残念だ。洋食が運ばれて来た。
 ワインどころかお酒の一覧表に乗っているのを頭からもらっているらしい。一口ずつだよ。と言っているが10種類以上は有る。日本酒も一口飲むが、残念度が上がって行く。
 左側から秋の日射しが差し込む中、順調に「日本の秋の味」会席は進みました。とは言うものの胃の不調から食べたい欲がなく、なんとか胃に納めたって感じ。
 松茸、雲丹、焼きホタテ、ヒラメのお刺身、牛肉と我が家ではお目にかかれないものばかり。隣でも洋食を選び、食べ慣れないものと格闘しているようです。
 デザートは和食も洋食もなく選べました。乗客が少ないせいでしょうか。和菓子にケーキ。胃が元気だったらどんなに食べたかったか。隣ではデザートの前にチーズも選んでいるようでした。私もかけらをいくつかもらうのだが、とにかくお腹いっぱいでもうだめ。何も入らない。
 それでも、まだチョコレートが来る。ゴディバのチョコではなかった。そして私はほうじ茶をもらうのであった。2時間程かけて食事は終わる。
 着替えてくるが、Fに乗りながらユニクロのシャツを着ている私はいったいなんなんだろう。考えまい。

 16時過ぎにやっと落ち着いて来た。行く場所のガイドブックがもらえると言うので、ドイツ、ロンドン、プラハをリクエスト。やっぱりプラハやチェコ単独のガイドブックはなかった。
 アニメティーグッズをいただくが、ケースはかわいいのだが香料がきつい。普通の人ならばいいだろうが、香料と言うものから遠ざかっている鼻にはきつい。
 シートはフルフラットになる。布団も借りて寝る体制になってみる。腰もしっかりのびる。ラクチンのよう。頂いたスリッパは後で重宝する。
 17時から映画を1本見てみる。各席に6インチ程のテレビが着いているのだ。映画でもゲームでも音楽でも何でも選べる。ヘッドホンもいい感じ。 皆様お休み体制なのか、窓が閉められ消灯される。

 「刑務所の中」と言う映画は、懲りない面々とは違い、ほのぼのとして刑務所生活がよく分かった。食生活に興味深いわた足としては刑務所の食事がすごい気になった。まるで我が家のご飯のようだ。麦が3割入っているご飯や煮豆に煮た野菜。刑務所のご飯って私が求めている伝統食かもしれない。今、体調が良くない人はここのご飯を食べたら健康を取り戻すんじゃないかな。なんて思いながら見終える。
 ごそごそと動いていると、「なにかお飲み物をお持ちしましょうか」と言われたのでお水をいただく。
 身体の中に悪い空気が溜まって行くような感じがする。トイレに行ってみる。トイレには窓が有るのだ。明るいけど何も見えないと思ったら、スクリーンが閉じているらしい。開を押すと、パッと雪景色が見えた。きっとシベリア大陸だろう。と一人で納得、きれいだ。太陽は真横に付いている。窓が暑い。閉を押すと一瞬にして景色は消える。不思議だ。
 トイレを流すと何もかもを吸い込んでしまうようにすごい力と音で流れて行く。慌てて蓋をした。次回は蓋をしてから流そう。恐すぎる。
 花が飾って有ったり、化粧水やシェービングローションまで用意してある。紙コップもあり、ティシュー、お手拭きペーパー、タオルの積み重ねて有った。  席に戻ってフライト案内を見るとやっぱりシベリア大陸だ。

 19時、前方のスクリーンで体操が始まった。離陸から6時間が過ぎたのだ。足首を回したり、腕を伸ばしたり。この体操で身体の中の悪い空気よ出ておくれ。
 またまた「なにか飲みますか」と聞かれる。どうももぞもぞ起きているのは私だけのようだ。コーヒーをいただく。しばらく待たされたが、こんなに美味しいコーヒーは久しぶりだ。感激しながら飲む。メニューを見るとジャマイカブルーマウンテンとなっていた。
 もう1本映画を見るがどうもだめ。身体が飽きて来た。どんな格好をしてもだめ。窓を少しだけあけると、外はガンガンに明るい。時計は8時。太陽は私のすぐ横にいる。
 本でも読もうと引っぱり出してくると、機内は乾燥しているのでページがどんどん丸まってくる。押さえながらの読書。
 21時。あと3時間かぁ。飽きたな。どん格好をしても辛い。 起きて来た夫はサンドイッチを頼んだ。私はお腹は全然減らないので、ハーブティーを頼む。さっきのコーヒーといい、このお茶といい。美味しい。
 22時。太陽はまだ私の横を一緒に着いてくる。窓をほんの少しだけ開けると強烈な光が機内に差し込んで来た。びっくりして閉める。 明るいから眠気はやってこない。時間は夜なのに気分は昼間。
 身体の中の悪い空気は胃と腸に溜まって来た。胃が圧迫されるような感じ。再びトイレに行ってガス出しに挑戦してみる。上と下から出すのである。下からは上手く出たけど、上は打ないなぁ。胃が苦しい。
 あと1時間。胃にガスが溜まっているので、お腹は空かない。現地時間的にも何かを食べた方がいいと思うのだが、食べられそうにない。夫は鯛茶漬けを食べている。美味しそうだが食べられない。 地を足をつけたいよぉ。

 いつ頃からか、陸地が見えて来た。黒海?またまたモニターで確認。時計も現地時間に合わせる7時間逆戻り。
 ドイツに入り、上空から見るフランクフルトはまるで美瑛のパッチワークの丘のようだ。風力発電が見える。森の中を走る鉄道の陸橋はなぜか白い。工業地帯があって、森が有る。そして赤い屋根の集落が有る。森があってまた町がある。上手に町作りをしているように見える。 住む場所と仕事場が近いのだろうか。
 日本時間0時40分、現地時間17時40分、やっとフランクフルトに着陸。ああ、地面が踏める。 高度が下がって来たら胃のガスも抜けたようで楽になった。

3・いよいよ上陸
 入国審査。出かける前に「初めての海外旅行」なる本を買って来て、入国審査のページを読んだら、あまり質問はされないような事が書いてあったし、夫もどこの入国でも聞かれた事はないよ。と言うので、それを真に受けて、なにも考えていなかった。入国カードも書かなかったし。

 しかし、フランクフルトの強面のお兄さんは、私のパスポートを一枚一枚めくり、中を何度も確認する。そして、パスポートの写真と私と何度も見比べている。なんか緊張するなぁ。  
  そして何かを問いかけて来た。先に夫が通過した時は、写真と見比べた後は渋々入国スタンプを押していたのに。なんで私に聞くんだろう。

 何を聞かれても、私が怪訝な顔をして「はーぁ」なんて言うものだから、審査官は「You speak English?」と聞いて来た。 「no!]と大きな声で、はっきりと言うと、呆れた顔で「ふにゃ ふにゃ ticket」と言うので、飛行機の切符を出したら、一瞥して鼻で笑うようにして入国スタンプを押してパスポートを、返してくれた。
 あー、疲れた。ブースを出るなり夫に「聞かれちゃったよ。何聞かれたか全然判らなかったよ。なんで私だけが聞かれたんだろう」「ぼくは聞かれなかったな。入国審査が厳しくなったのかな」
「何を聞かれたんだろう」とチケットの半券を見せた事を話すと、あの本に書いてあった言葉も覚えてなかったのか、と呆れられたが、だって聞かれないって言うから。と心でつぶやいたのであった。
 そして、帰ってきたからわかったことは、チケットは帰りのチケットを見せろ。って事で半券を出しても何にもならなかった。こんなにわからない人は悪い奴じゃないだろう。って馬鹿な奴よ。って思いながら入国スタンプを押したことだろうって言われてしまった。この日は何かが有ったのか、誰に聞いてもそんなに聞かれたことは無い、と言われた。
 帰って来てから、その本を読むと「滞在目的、滞在日数、滞在場所の3つは聞かれます」と書いてあったのです。そのお兄さんもそれを聞いたのだろうか。アルファベット初日の私としては、耳が日曜日で全く聞き取れなかったのであろう。 その後も、何を聞かれたのかが判らなくて少し悔しかった。
 預けた荷物はバックはすぐに出て来たけど、キャリーがなかなか出てこない。しばらく待っても出てこない。本来なら一番に出て来ていいはず。荷物はなくなる事もある、って書いてあったから、どっかに行ってしまったのだろうか。団体さんの荷物も出て来たらしく、ツアコンのらしき人が荷物をコンベアーから降ろしている。
  出かける前に言われていたように、ハードスーツケースの持ち主はほとんどが日本人だ。
 30分も待っただろうか。場内放送で名前を呼ばれた。キャリーはちゃんとに止めていなかったので、壊れ物専用の出口から出て来たらしい。なーんだ、って感じだけど、これは今後は預けない、と夫は言った。
 荷物を受け取っているうちにすっかり夕暮れ。夕日はオレンジじゃなくて真っ赤だ。妙に赤く感じる。それにしても19時でまだほの明るい。陽はずいぶん長いようだ。太陽もいつまでも明るかったので、まるで成田を13時に出て夕暮れにフランクフルトに着いた感じ。
 でも、12時間は過ぎているのだ。8時間目頃が非常に苦しかった。初めての海外旅行がヨーロッパ。11時間のフライトは長い。担当のスチュワーデスさんもヨーロッパフライトはあまり好きでないと言っていた。スチュワーデスさんも11時間は長くて嫌なんですって。
 飛行場の送迎バスに乗って、電車の駅まで行く。バスのつり革の形が変わっていたので、写真を撮ろうと構えたら向かいに座っているお兄さんが。「no,no」と手を振った。慌てて違います。と言ったところで通じない。つり革を指差してみたけど、わかるはずないよなぁ。とカメラをしまった。
 フランクフルト中央駅まで、一人3.2ユーロ。DBというドイツの国鉄だという。外は思ったより寒くない。
 切符の自動販売機の形も変わっているし、どうやって買えばいいのかさっぱり。ここは一度きた事のある夫に任せよう。切符もクレジットカードで買える。
 無事切符も買えてエスカレーターを降りて行くと、そこはもうホーム。あれ、改札がない。これなら切符を買わなくても乗れる。と思ったら見つかったら有無を言わさず莫大な罰金だと言う。  でも、日本のように乗り越しや、取り合えず乗って車内精算とかないのだろうか、そんな乗り方も許されないのか。謎である。
 電車に乗っているうちにすっかり夜になった。フランクフルトの駅に着くとたばこ臭い。歩行たばこの人も多いし、どこでも吸えるのだろうか。ヨーロッパはたばこに対しては厳しいような認識が有ったけど、違うのだろうか。
 日本時間2時20分。ホテル着。現地時間は19時20分。疲れた疲れた。やっと着いた。家を出てから17時間の旅だった。ホテルは駅の目の前。こざっぱりした感じ。

 部屋は駅に面していて、眼下に路面電車が走って行く。部屋には冷蔵庫が有り、中の飲み物は無料だと言う。よく見ると、日本のホテルにはある湯沸かしポットがない。友達がヨーロッパのホテルにはポットがないところが多いよ。と言っていたけど最初のホテルからないのか。スリッパは無いことは知っていたので、機内のスリッパ大活躍。

 トイレ、バスも狭くも広くもなくいい感じ。早速トイレを使うが、立ち上がってふと考える。水を流すレバーがないのだ。それらしきものを探すのだが見当たらない。はて、困った。
 夫に聞いてみると、勝ち誇った顔で、「そうでしょう、わからないでしょう。ぼくも初めての時はわからなかったよ」と指を指してくれた。それは、タンクの上をよーく見ると、三本ウェーブマークが付いたところが有る。そこを押すと水が流れた。誰がこんな所に有ると思うのだろうか。しかし、このボタンはユニバーサル仕様だ。とつくずく思った。手の力がなくても、腰が痛くても、結構なタイプの人が水を流す事が出来るだろう。
 お腹が空いて来てしまった。だけど疲れてる。もう動く気はしない。とにかく寝たい。だって、3時だよ。眠いの当たり前だ。夫はもう少し我慢した方がいいと言うが、もう駄目。って感じでシャワーを浴びてベットに横になる。横になるが身体が揺れている。まだ飛行機に乗っているような感じ。子どもの頃に1日中、海で遊んだ日の夜のようだ。一日中海の波に揺れていたので、寝ても揺れていた。

 1時半に目が覚めた。日本時間の8時半だ。不思議な感じがした。トイレに行く。空気が乾燥している。鼻の奥が痛い。そうだマスクだ。マスクをして再び寝る。

つづく写真編へ


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